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2012年2月24日 (金)

扶養義務と生活保護

2012年1月 FP技能士2級 学科試験 問52より

試験では単に扶養義務について問うものでしたが、実生活上において生活保護制度とも関連があるので、生活保護についても合わせて解説します。

■扶養義務とは
扶養義務とは、独立して生計を立てられない親族に対し、経済的な支援、心身上の支援を行わなければならない義務のことです。扶養義務については民法で以下のように定められています。
・直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養義務がある。
・特別の事情があるとき、家庭裁判所は3親等内の親族に対して扶養義務を負わせることができる。
・家庭裁判所によって付された3親等内の親族の扶養義務は、家庭裁判所がそれを取り消すことができる。

■親族に行う経済的支援
親族が自らのみで生計を立てられなくなった場合、その者から見て扶養義務を負うものが、経済的な支援を行う必要があります。たとえば、独立して生計を立てているAさんがいるとして、Aさんの父母が70歳以上でかつ無年金であるような場合、Aさんの父母が自力で生計を立てられなくなると、Aさんは父母と同居したり、仕送りをするなどして扶養しなくてはならないということです。

直系血族と兄弟姉妹だけでは経済的支援が困難である場合、裁判所によって3親等内の親族に対して扶養義務が課せられる場合があります。
例えば上記の例でAさんに妻がいる場合、Aさんの妻とAさんの父母は、直系血族でも兄弟姉妹でもないので原則としてAさんの妻は扶養義務はありません。ただしAさんの妻に多くの収入や資産がある場合、裁判所によってAさんの妻に対して、Aさん父母への扶養義務が課せられる場合があります。

どこまで経済的支援を行うかという範囲ですが、通常は、自身の生活を壊さない程度の範囲で扶養すると考えられています。すなわち、自分を犠牲にしてまで親族を扶養する必要はないということです。
以上の経過を経てもなお経済的支援が困難である場合、自力で生計を立てられない者に対して、生活保護制度による経済的支援が行われることになります。

なお、経済的支援の要否の判定、裁判所による扶養義務の付与、生活保護の支給の有無にあたっては、個々の生活事情が考慮されます。しかし上記の原則にのっとって、まずは扶養義務者が持つ義務を最優先で履行することを、国、自治体、裁判所は要求してきます。それでも支援が困難である場合に、生活保護制度による支援が行われることになっています。

■生活保護の支給額
生活保護の支給額は、国が定める最低生活費という基準を上限として支給されます。自力で生計を立てられないといっても、年金など一定の収入がある場合には、その差額についてのみ生活保護で支給されます。
生活保護は、世帯単位で支給されます。年齢や人数などにより、支給額は異なります。

■扶養義務の親族の詳細
直系血族においては、嫡出子、非嫡出子の区別はなく、互いに扶養義務を有します。
上記の例では、Aさんの妻とAさんの父母は直系血族ではないため、通常は扶養義務を負いません。ただし、養子縁組をした場合には直系血族と見なされ、扶養義務を負うことになります。

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■今回のテーマ
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○2012年1月試験の傾向分析と、1月試験から適用される法改正の内容
○試験当日までの勉強法について
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