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2013年3月10日 (日)

海外勤務の会社員に対する社会保険の取り扱い

グローバル化時代などと言われるようになり、海外出張や転職などで、日本国外で仕事をする人も増えてきています。

ところで、外国で働くようになったら、今の社会保険はどうなってしまうのでしょうか?

この点については、ファイナンシャルプランナーの資格試験ではほとんど出題がされません。
この質問に答えられるようになるためには、追加で学習が必要ですね。
下記に、海外勤務時の社会保険について、簡単にまとめています。


■健康保険

転勤や出向などで、国内の会社と雇用維持関係が継続している場合、原則として海外勤務時も健康保険は適用されます。
ただし海外でかかった医療費は3割負担にはならず、医療費はいったん全額を支払わなければなりません。後日、事業主を経由して還付を受けるという手続きになります。還付を受けられる金額は、国内で同様の医療を受けたとしてそれにかかる点数から算出された医療費の7割です。すなわち国内医療費の3割の自己負担を差し引いた金額が還付されます。したがって、医療費の高い国で医療を受けた場合、国内で受けた時より自己負担額は高くなる場合があるので注意が必要です。

一方、賃金が雇用元の国内会社から支払われず、出向先の外国企業から全額支払われる場合は、健康保険は適用されません。転籍や転職などで海外の会社と雇用関係を結んだ場合も、健康保険は適用されません。
この場合、その国で公的な医療保険制度があれば、それに加入することもあります(国ごとに制度が異なります)。
注意点としては、日本の健康保険が適用されなくなるため、健康保険の被扶養者への対策が必要になります。被扶養者であった人は、健康保険任意継続被保険者制度を利用して被扶養者を継続するか、改めて国民健康保険に加入する必要があります。


■厚生年金保険

転勤や出向などで、国内の会社と雇用維持関係が継続している場合、原則として海外勤務時も厚生年金保険の被保険者となります。この場合、国内の会社から支払われる賃金を標準報酬月額として扱います。そのため、国内会社から支払われる賃金が少なく、転勤先の海外の会社から多くの賃金が支払われる場合、支払う年金保険料は少なくなりますが、その分将来受け取る厚生年金の受給額も少なくなります。

一方、賃金が雇用元の国内会社から支払われず、出向先から全額支払われる場合は、厚生年金保険の資格を喪失します。転籍や転職などで海外の会社と雇用関係を結んだ場合も、資格を喪失します。
資格を喪失した場合は第2号被保険者とはならなくなるため、その配偶者が第3号被保険者であった場合は、第1号被保険者となり保険料負担が発生します。

海外で勤務した場合、その国の年金制度への加入が必要な場合があります。ただしその国と日本との間で結ばれている社会保障協定の規定にも影響をうけます。


■介護保険

海外で勤務をした場合でも、40歳以上の人であれば原則として保険料は支払います。ただし、日本に住民票を残さない形で海外で勤務をする場合、介護保険適用除外該当届を事業主経由で提出すれば、介護保険料の支払いは免除されます。


■雇用保険

転勤や出向などで、国内の会社と雇用維持関係が継続している場合、原則として海外勤務時も雇用保険は適用されます。この場合、国内の会社から支払われる賃金から、雇用保険の保険料が計算され、天引きされます。
そのため、国内会社から支払われる賃金が少なく、転記先の海外の会社から多くの賃金が支払われる場合、支払う保険料は少なくなります。


■労災保険

国内で業務に従事している場合にのみ適用されるため、海外で業務に従事している間は労働保険は適用されません。ただし、海外派遣者の特別加入制度を利用すれば、適用されます。


以上の内容は概要です。勤務先の国ごとの制度など、より細かい点についてもっと知りたい場合には、書籍や関連サイトなどを活用して学習してみてください。

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